みんな予言によりで待機呪文を唱えて悪さをしているみたいですが、僕は最初からこのカードはスタンで使えるのでは?という印象を受けて少しMWSで一人二役で過去の環境の強そうなデッキ相手とスパーさせて作ってました

土地24
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
5:《山/Mountain》
6:《島/Island》
4:《霊気拠点/Aether Hub》
1:《ガイアー岬の療養所/Geier Reach Sanitarium》
4:《さまよう噴気孔/Wandering Fumarole》

生物3
2:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
1:《世界を壊すもの/World Breaker》

その他
4:《予期/Anticipate》
1:《電招の塔/Dynavolt Tower》
1:《否認/Negate》
4:《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
4:《天才の片鱗/Glimmer of Genius》
3:《マグマのしぶき/Magma Spray》
2:《暗記/Commit》
4:《予言により/As Foretold》
3:《コジレックの帰還/Kozilek’s Return》
4:《虚空の粉砕/Void Shatter》
2:《検閲/Censor》
1:《久遠の闇からの誘引/Coax from the Blind Eternities》

解説

~~ここから妄想~~

予言によりは最初の1ターンは何もしないですが、カウンター2個から十分強い動きができるようになります。自分のターンと相手のターンに唱えれば2回できるので、2ターン目から4マナ分の働き、それ以降は宇宙的マナ加速を果たします。

デッキ構成のベースはティムールタワーで、予言によりの膨大なマナパワーを生かせるようにデッキの回転率が多めになるように少し調整されています。

デッキの動きもほぼティムールタワーですが、予言によりの分動きに差が出ます。
コントロール対決ですと特に中盤の打ち消し合戦で強く、「土地6枚+予言によりカウンター3つ」VS「土地6枚+タワーにエネルギーいくつか」の状況を想像してみてください。
こちらだけ青ハルクと打ち消しを同時に構える動きができるので、手数で圧倒的に差が出ます。カウンターが4つあれば土地を倒さずに天才の片鱗が撃てるので宇宙です。

クリーチャーデッキ相手でも予言によりさえ出てしまえば、天才の片鱗と予期で土地はほぼボトムに送って問題ないので、手数と有効牌の数の差で徐々に盤面をコントロールしていきます。

欠点は消耗戦の末、予言によりのマナが不要なほど長ロングゲームになったときにあるのですが、そこで余った土地の利用手段として、
・青ハルクの代わりの世界を壊すもの
・ガイアー岬の療養所(余るマナで起動し、手札の土地を捨てられる)
があります

さらに世界を壊すものを2枚入れたいものの2枚引きたくなかったので《久遠の闇からの誘引/Coax from the Blind Eternities》を試しに採用

選択肢としては
《世界を壊すもの/World Breaker》9割これを持ってくる
《破滅の昇華者/Ruin Processor》メインボードにライフゲインは1枚もないので回復する選択肢
《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》10マナある展開なら
《霞の徘徊者/Murk Strider》4マナバウンス
《ウラモグの失却させるもの/Ulamog’s Nullifier》4マナの打ち消し
《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler》3マナで-3/-3
《深水の大喰らい/Fathom Feeder》2マナで接死。呪禁生物を対処。ドローも
《歪みの預言者/Prophet of Distortion》1マナ。4マナ起動で何回でもドロー
《ウラモグの回収者/Ulamog’s Reclaimer》5マナ2/5でインスタントorソーサリー回収。マナが余っていれば単純に2/5を追加してもう一回サーチできる
《希望を溺れさせるもの/Drowner of Hope》タップ
《老いたる深海鬼/Elder Deep-Fiend》タップ
《破滅を導くもの/Ruination Guide》6マナしか無いときに世界を壊すものに繋げたいときに
《膨らんだ意識曲げ/Distended Mindbender》ハンデスしたい時

結構多いです。
実際使いそうなのはライフゲインと軽い連中
黒マナと緑マナは霊気拠点か予言によりから出します。8枚体制。
昇華者系のエルドラージは虚空の粉砕で追放されているカードが有ればサーチしてプレイできます。

本当に使うならサイドの枠と兼ね合いで厳選することになります


~~ここまで妄想~~


中盤の手数が加速していく感じがなんとも言えない楽しさがあるので、もしモダンのために予言によりを買ったけどMOので5-0を40%したから禁止されちゃったよ~なんてことがあったら僕の代わりにスタンダードで使ってみてあげてください

カードリストが発表されてからしこしこ調整していた新バージョンのハモニコンデッキをエアプのままにしておくのももったいないと思うので公開します。多少参考になれば。
土地24
5:《森/Forest》
2:《島/Island》
2:《沼/Swamp》
4:《霊気拠点/Aether Hub》
4:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
4:《進化する未開地/Evolving Wilds》
1:《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
1:《植物の聖域/Botanical Sanctum》
1:アーティファクトがあると真鍮の都

他36
4:《光り物集めの鶴/Glint-Nest Crane》
4:《導路の召使い/Servant of the Conduit》
4:2B クリーチャー CIPの紛争で-3/-3 3/2
4:1UG クリーチャー CIPで2エネと1ドロー 3/2
2:《多用途な逸品/Multiform Wonder》
2:《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》
2:《害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk》

4:改革派の地図。旅行者の護符のタップのやつ
3:《織木師の組細工/Woodweaver’s Puzzleknot》
3:《パンハモニコン/Panharmonicon》
2:《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》
2:B インスタント 紛争除去

アーティファクトカウント18


例によって土地は調整の余地あり。

ハモニコンデッキは2マナ域が弱いのが基本的な問題で、僕は鶴は外せないと思っている。そうするとだいたいこのカラーリングになると思う。5,6マナのCIPのアーティファクトってこれくらいしかないのだ。

霊気紛争で得た影響は正直、コプター・エムラというこのデッキの敵であるカードが禁止されて相対的に強くなったというのが一番大きい。

それでも少し嬉しいのが3マナ域の強化。今まででも《つむじ風の巨匠/Whirler Virtuoso》があったのでそれなりだったのだが、新しく追加された2枚は中々優秀である。

ドローの蛙は明らかに過去の3マナCIP1ドローシリーズの性能を軽く凌駕するスペックだし、3マナ域で除去が追加されたのも嬉しい。

今までは3マナ域のCIP関連除去は白で未達くん使うか黒で昇華者使うかくらいしかなかったので(この2枚を同時に使うというアプローチもあった)、魅力的な選択肢が増えている。

今回の紛争CIP除去くんは紛争を誘発させるのが少し難しいが、3ターン目に起動させたいなら地図経由か、2ターン目マナクリからの3ターン目未開地のルートになる。

地図はあまり強いカードではないのだけれど、このデッキにおいては鶴のアーティファクトカウントにも一役買っているので、それなりに意味のあるカードになった。

今までと違って序盤に3/2のCIP除去が出せるのは、ビートに対してかなりの耐性向上になっている。

《多用途な逸品/Multiform Wonder》は少し弱いのだけれど、《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》をこれ以上増やすことなく、エネルギーの使いみちが欲しかった。少し弱いが、このデッキでは思っていたよりは強い。

最終的にデッキの全てのカードが複数のカードとシナジーするようなデッキになったのでシナジーの奴隷としてはかなり満足度が高い。

実戦に投入するかは謎。
【スタン】パンハモニンコンデッキ
【スタン】パンハモニンコンデッキ
昂揚・アーティファクト・異界の進化・エネルギー・パンハモニンコンデッキ

カラデシュのスポイラーを見てたらビビってときて、最近マジックやってないのにデッキを考えてしまった。気分はまさしく発明家
新スタンなので特に仮想敵もいないが、数時間の一人回しで調整した。
面白いデッキの形になったのでパンハモニンコンファンの方に是非見て欲しい。

てんこ盛りコン

土地/24
2:《島/Island》
1:《森/Forest》
2:《沼/Swamp》
4:《霊気拠点/Aether Hub》
2:《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
4:《植物の聖域/Botanical Sanctum》
4:《進化する未開地/Evolving Wilds》
3:《風切る泥沼/Hissing Quagmire》
1:《発明博覧会/Inventors’ Fair》
2:《伐採地の滝/Lumbering Falls》

クリーチャー/19
4:《光り物集めの鶴/Glint-Nest Crane》
2:《禁制品の黒幕/Contraband Kingpin》

4:《金線の使い魔/Filigree Familiar》
3:《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye》

1:《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury》

1:《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》
1:《墓後家蜘蛛、イシュカナ/Ishkanah, Grafwidow》
1:《雲先案内人/Cloudblazer》

2:《害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk》

スペル/17
4:《革新の時代/Era of Innovation》
4:《織木師の組細工/Woodweaver’s Puzzleknot》
2:《過去との取り組み/Grapple with the Past》
2:《集団的蛮行/Collective Brutality》

2:《異界の進化/Eldritch Evolution》

1:《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》
2:《パンハモニコン/Panharmonicon》


・デッキの主軸
《パンハモニコン/Panharmonicon》《光り物集めの鶴/Glint-Nest Crane》
パンハモニンコンデッキを作りたい…ところから始まったデッキ。何はともあれマジックの基本は2マナ域なので相性の良い2マナ域を探す。
なんとスタンダードでまともなcip持ちの2マナのクリーチャーは鶴しかいない!だがしかし鶴はめちゃくちゃ強いぞ!こいつは使わない手はない。
結果、cip持ち且つアーティファクトであるカードを集めたデッキにするしかないとなる。
鶴自体がアーティファクトでないのは悲しいが、鶴とパンハモニンコンのお互いを補完しあう相性の良さは脳汁もの。

・アーティファクトについて
合計16枚。ギリギリの数ではあると思う。ボーラスの占い師は見る数が3枚だったが鶴は4枚なのでこの枚数でもなんとか見つけられる。見つからない時は見つからないのでしょうがない。

・cip持ちについて
先程も言ったように、2マナ域がしっかりしてないとデッキとして成り立たないと思っているので、鶴以外のカードも探さないとならない。
しかしcip持ち且つアーティファクトで使えるものが本当に少なく(一度検索かけてみて欲しい。殴り前提のクリーチャーばかりでコンボ達成まで守れるものが少ない)、そこで目をつけたのが《織木師の組細工/Woodweaver’s Puzzleknot》
このカード中々のポテンシャルを持っていると自分は考えていて、こいつのエネルギー生成能力をデッキに取り入れることで、カラデシュのカードが何枚か使えるようになった。

cipデッキなので《異界の進化/Eldritch Evolution》との相性が良いはず、ということで投入。
4マナのサーチ先はゴンティ先生。他の候補は《難題の予見者/Thought-Knot Seer》くらい。
5マナのサーチ先はいろいろあるが、ひとまず最強は《墓後家蜘蛛、イシュカナ/Ishkanah, Grafwidow》だと思ったので、更に昂揚要素が足されることになった。昂揚してない時にサーチできるように2枚別のカードが入ってる。守るときは《雲先案内人/Cloudblazer》・攻めるときは《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》。ただ、《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》のような勝ってる時に強いカードはこの手の守り気味のコンボデッキでは弱い事が多いので、cipアーティファクトという点では相性は物凄く良いものの、《高木背の踏みつけ/Arborback Stomper》くらいにしておくほうが良いかもしれない。《発明の天使/Angel of Invention》は物凄く使いたいが、白ダブルが厳しい。
6マナは《害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk》が最強だろう。ここはぶれないと思う。

・エネルギーについて
エネルギーを出すカードを入れたのでエネルギーを使うカードを入れなければならない。
《革新の時代/Era of Innovation》と《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》が入っている。
どちらも物凄く良いというわけではないが、前者は昂揚の補助、後者はアーティファクトであるということで悪くない選択肢になってる。
《霊気拠点/Aether Hub》という便利な土地を使うこともできるようになった。このアンタップインが非常に大きい。

・昂揚について
イシュカナを昂揚させるのは結構苦労する。
そのために《集団的蛮行/Collective Brutality》と《過去との取り組み/Grapple with the Past》が入っている。
できればアーティファクト以外のカードは少なくしたいのだがこれくらい入れないと昂揚できない。このカードの選択にはあまり必然性がないので環境や好みで入れ替えて良いと思う。ただ、「クリーチャーもしくはアーティファクトでないカード」ならなんでも良いが、2マナ以下で序盤に軽く撃てるカードが要求されていて、選択が難しい。
《革新の時代/Era of Innovation》はエネルギー関係のカードでありアーティファクト関係のカードでありcip関係のカードであり、何より昂揚のための『墓地に落ちる』エンチャントであることが素晴らしい。
《異界の進化/Eldritch Evolution》が墓地ると思っていたら落ちなかった。

・その他
《禁制品の黒幕/Contraband Kingpin》は序盤安定のため、仕方なく入っている。他にもっといい候補があったら抜ける。《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》でカウンターを乗せたら強そうである。
《雲先案内人/Cloudblazer》はタッチ白。《異界の進化/Eldritch Evolution》からのサーチ用だが、もし引いてしまっても《霊気拠点/Aether Hub》から白マナが出る。
まだ試してないけれど、《変位エルドラージ/Eldrazi Displacer》も入るかもしれない。

なかなか面白いデッキになったのでコピーして試してみて欲しいっていっても面倒臭いだろうけど、できたら試してみて感想教えてほしいな☆
リストから見るモダマスアーキタイプドラフト、ついにモダマスが実際に発売されてしまい、この企画も意味がなくなってしまうので、今回で終わりにしたいと思います。
ひとつ選んで今までと同じ分量でやろうとも思ったのですが、今回は駆け足で残りの6個を全部やっちゃいます。その分一つ一つは1/6くらいの分量で駆け足で進めていきます。今までの4回分で僕の脳内での思考の過程をだいぶ文字に起こすことは出来たと思うので、何となく想像で補って下さい。

これから上げていくリストには、そのアーキタイプで使うことで他のデッキで使うよりも強くなるカードのみを挙げています。ここに載っていないものがここに載っているものより弱い、ということはないです。
例えば、《噴出の稲妻/Burst Lightning》が載っていなかったとしても、こいつは赤のコモンで常に最強だから見たら取れということです。

各リストでコモンを太字、アンコモンを細字にしています。コモンの方が確実に狙える分重要だからです。

☆赤白 二段攻撃装備品
クリーチャー
1マナ
《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》《コーの決闘者/Kor Duelist》
2マナ
《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》《ヴィーアシーノの殺戮士/Viashino Slaughtermaster》《ボロスの速太刀/Boros Swiftblade》
3マナ
《空狩人の散兵/Skyhunter Skirmisher》《鎌切り/Sickleslicer》《炉火のホブゴブリン/Hearthfire Hobgoblin》
4マナ
《タージ=ナールの剣鍛冶/Taj-Nar Swordsmith》《血まなこの練習生/Bloodshot Trainee》
スペル
《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》《力強い跳躍/Mighty Leap》《ヴェリズ・ヴェルの刃/Blades of Velis Vel》《粗暴な力/Brute Force》《銅の甲殻/Copper Carapace》《帆凧/Kitesail》《変異原性の成長/Mutagenic Growth》《ダークスティールの斧/Darksteel Axe》

このデッキの必勝パターンは
1ターン目、《銅の甲殻/Copper Carapace》
2ターン目、《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》《ヴィーアシーノの殺戮士/Viashino Slaughtermaster》
3ターン目、装備して攻撃して勝ち!
です。コモン2枚によるお手軽コンボです。
《ヴィーアシーノの殺戮士/Viashino Slaughtermaster》の起動型能力を使えないことは全く気にしなくてよいです。
《銅の甲殻/Copper Carapace》があったミラディンの傷跡でも2マナ感染クリーチャーと組み合わせて同様の必勝パターンが有りました。
このパターン以外にも基本は二段攻撃持ちに装備品をつけてアタック!です。
赤白はコモンだけで二段攻撃持ちが2種類も居るのが恐ろしいですね。普段の環境なら考えられません。
装備品戦略の常としてレスポンスで除去されることには弱いので、《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》を元々強いカードですが更に高見します。
《粗暴な力/Brute Force》等のパンプアップは《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》のような装備前提のカードとはシナジーを形成しないので気をつけて下さい。


☆青白 アーティファクト※親和はプレイしたいと思うコストまで減らしてます。
1マナ
《宮廷のホムンクルス/Court Homunculus》《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》《コーの決闘者/Kor Duelist》
2マナ
《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》《金属ガエル/Frogmite》《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》《突風掬い/Gust-Skimmer》《ルーンの苦役者/Runed Servitor》《マイア鍛冶/Myrsmith》《エーテル階級の騎士/Ethercaste Knight》
3マナ
《空狩人の散兵/Skyhunter Skirmisher》《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater》《陰極器/Cathodion》《鎌切り/Sickleslicer》
4マナ
《フェアリーの機械論者/Faerie Mechanist》《厳粛な空護り/Somber Hoverguard》《錆びた秘宝/Rusted Relic》《タージ=ナールの剣鍛冶/Taj-Nar Swordsmith》
5マナ
《マイアの処罰者/Myr Enforcer》《ガラス塵の大男/Glassdust Hulk》《クムラックス/Qumulox》
スペル
《冷静な反論/Stoic Rebuttal》《物読み/Thoughtcast》《銅の甲殻/Copper Carapace》《帆凧/Kitesail》《太陽の宝球/Sphere of the Suns》《転倒の磁石/Tumble Magnet》《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》《迫撃鞘/Mortarpod》《急送/Dispatch》

ぱっと見で分かるのがパーツの多さです。多くのプロプレイヤーが有力視している理由がわかりますね。
必然的に装備品が多くなるので、装備品シナジー系のカードも使うことが出来ます。
《宮廷のホムンクルス/Court Homunculus》→《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》→《陰極器/Cathodion》→《錆びた秘宝/Rusted Relic》というように流れるようにクリーチャーをプレイしてアグロ気味に相手を圧倒していくのが必勝パターンでしょう。
2マナ域の2体のパワー2飛行クリーチャー、そしてほぼクリーチャー化する4マナ5/5がとにかく強力です。
《フェアリーの機械論者/Faerie Mechanist》は14枚以上アーティファクトが入っていたら入れてもいいかもしれません。


☆青緑 移植
クリーチャー
1マナ
2マナ
《水辺の蜘蛛/Aquastrand Spider》《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》
3マナ
《ヴィグの移植術師/Vigean Graftmage》 《知識鱗のコアトル/Lorescale Coatl》《粘体投げの小蛙/Plaxcaster Frogling》
4マナ
《ナーリッドの群れ/Gnarlid Pack》《藻のガリアル/Algae Gharial》《細胞質の根の血族/Cytoplast Root-Kin》
5マナ
《ヘリウム噴射獣/Helium Squirter》
6マナ
《カヴーの上等王/Kavu Primarch》《ノヴィジェンの賢者/Novijen Sages》
スペル
《生育/Thrive》《着実な進歩/Steady Progress》《テゼレットの計略/Tezzeret’s Gambit》

最初に述べたいのはこのデッキが青の増殖を最も有効に使えるデッキだ、ということです。
自軍のすべてのクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せて増殖で全能感を味わいましょう。
そのためには《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》がキーカードです。
「《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》は1/1だから、言うてそんなにうまく攻撃が通らないのではないか」
いいえ、そんなことはありません。《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》を出すときは必ず移植で出すようにしてみましょう。するとなんと!攻撃を通す度自身を含む自軍全体を強化する最強クリーチャーの誕生です!これが決まれば相手が投了するのは時間の問題ですね。
《着実な進歩/Steady Progress》もインスタントタイミングでクリーチャーを成長させる強力なコンバットトリックになります。
《ナーリッドの群れ/Gnarlid Pack》や《カヴーの上等王/Kavu Primarch》は是非ともカウンターを載せた状態で出したいところです。
このアーキタイプを全力で狙う場合《水辺の蜘蛛/Aquastrand Spider》3枚《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》3枚くらい集めて2マナ域を固めたいです。


☆緑黒 落とし子ハスク
クリーチャー
1マナ
《病に倒れたルサルカ/Plagued Rusalka》《ツカタンのサリッド/Tukatongue Thallid》
2マナ
《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》《巣の侵略者/Nest Invader》《組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton》
3マナ
《野生の末裔/Scion of the Wild》《鎌切り/Sickleslicer》《カヴーの上等王/Kavu Primarch》
4マナ
《コジレックの捕食者/Kozilek’s Predator》《種のばら撒き/Scatter the Seeds》《ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake》《藻のガリアル/Algae Gharial》
5マナ
《戦慄の徒食者/Dread Drone》《獣性の脅威/Bestial Menace》《根の血族の同盟者/Root-Kin Ally》
6マナ
《よだれ垂らしのグルーディオン/Drooling Groodion》
7マナ
《ペラッカのワーム/Pelakka Wurm》
8マナ
《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》
9マナ
《コジレックの職工/Artisan of Kozilek》
スペル等
《骨の粉砕/Bone Splinters》《屍からの発生/Necrogenesis》《選別の高座/Culling Dais》《迫撃鞘/Mortarpod》《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》

緑黒は複雑です。
コモンの基本的なシナジーとしては《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》を落とし子トークンでバックアップしていくことですが、1種類のコモンに依存しているので不安定さも抱えています。
《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》のみで行けない場合は他のサブプランを絡めていきます。
まず一つは、落とし子をトークンとしてみての緑白のときと同じようなトークン戦略です。ただ黒は最終的にトークンを消費することを目的としているので《野生の末裔/Scion of the Wild》は少し使いにくくなります。
もう一つは、マナとして利用してエルドラージを出すプランです。途中でエルドラージ寺院が拾えた場合、よりやりやすくなります。
また、アンコモンなので絶対使えるわけではないのですが、《ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake》《藻のガリアル/Algae Gharial》はこのデッキで超強力に使えるカード達なので是非ともピックしたいところです。
《骨の粉砕/Bone Splinters》を少ないリスクで使えるのもこのアーキタイプの魅力の一つです。


☆青赤 エレメンタル
クリーチャー
1マナ
無し
2マナ
《煙束ね/Smokebraider》《魂光りの炎族/Soulbright Flamekin》
3マナ
《雲の精霊/Cloud Elemental》《内炎の点火者/Inner-Flame Igniter》《白熱の魂炊き/Incandescent Soulstoke》
4マナ
《水の召使い/Water Servant》《明敏な雛/Shrewd Hatchling》
5マナ
《大気の召使い/Air Servant》《熟考漂い/Mulldrifter》
6マナ
《霊気撃ち/AEthersnipe》《恨み唸り/Spitebellows》
8マナ
《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》
9マナ
《コジレックの職工/Artisan of Kozilek》

このアーキタイプはとにかく《煙束ね/Smokebraider》と《白熱の魂炊き/Incandescent Soulstoke》がどれだけ取れるかに依存しています。
特に《白熱の魂炊き/Incandescent Soulstoke》が1枚も無いとアーキタイプとは言えないようなデッキになってしまうので、エレメンタルデッキはこのカードが取れてから始めることになると思います。
《煙束ね/Smokebraider》はエレメンタルに関しては色も気にせず起動型能力にも使えるので至れり尽くせりです。素出しが重めに設定されている想起持ちクリーチャーもプレイしやすくなります。
多相もエレメンタルなので《ヴェリズ・ヴェルの翼/Wings of Velis Vel》や《ヴェリズ・ヴェルの刃/Blades of Velis Vel》を《煙束ね/Smokebraider》のマナから唱えられることを忘れないこと。
上級テクとして《煙束ね/Smokebraider》3枚程と数枚の特殊土地によるマナサポートから黒の多相である《名も無き転置/Nameless Inversion》《幽霊の変わり身/Ghostly Changeling》をタッチするプランも有ります。
《魂光りの炎族/Soulbright Flamekin》と《内炎の点火者/Inner-Flame Igniter》はコンビのような存在ですが、この環境の《魂光りの炎族/Soulbright Flamekin》にはもう一つ役割があり、6マナから《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》をプレイすることが可能になります。
《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》を入れる場合は、このカラーには落とし子がないので、多めの《魂光りの炎族/Soulbright Flamekin》と他にも《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》等の1枚で2マナ以上出せるカードのサポートを加えたいところです。


☆白黒 スピリットクラフト
クリーチャー
1マナ
《病に倒れたルサルカ/Plagued Rusalka》
2マナ
《古の法の神/Kami of Ancient Law》
3マナ
《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》《幽霊の変わり身/Ghostly Changeling》《希望の盗人/Thief of Hope》《安息無き亡霊/Restless Apparition》
4マナ
《月明かりの徘徊者/Moonlit Strider》《幽体の行列/Spectral Procession》
5マナ
《小走りの死神/Scuttling Death》《黄昏の守護者、秘加理/Hikari, Twilight Guardian》
スペル
《来世への旅/Otherworldly Journey》《天羅至の掌握/Terashi’s Grasp》《名も無き転置/Nameless Inversion》《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》《貪る強欲/Devouring Greed》

このデッキはとにかく《希望の盗人/Thief of Hope》が強力です。できればこのカードを5枚とか6枚集めたいところです。あればあるだけ良いので白黒をやると決めたら最優先で取っていきます。
《名も無き転置/Nameless Inversion》は元々強い除去ですが、このデッキでは転生で回収出来る分更に強力です。1枚墓地に落ちれば使いまわせるので、何としても少なくとも1枚はピックしたいところです。
《幽体の行列/Spectral Procession》と《貪る強欲/Devouring Greed》はプチコンボ。
特に解説することもないくらい分かりやすいデッキですね。とにかく《希望の盗人/Thief of Hope》とスピリット、秘儀を集めるだけです。この環境はアーティファクトが強いので《天羅至の掌握/Terashi’s Grasp》のを主力級の活躍をします。



ふう、やっと終わりました。
色の組み合わせ10パターンについて参考例を挙げていきましたが、レアを全く考慮していないですし、実践ではもっと複雑な要素がいろいろ絡んできます。
あくまで目安として、頭に描く漠然としたイメージとして、参考にして頂けたら幸いです。



一度もプレイせずリストだけをみて考察する記事第4弾は赤緑5色です。経緯は1回目を読んでくださいね。
5色と言っても基本的には赤緑で構成し、版図や烈日の威力を高めるために島・沼・平地を加えるという形の方が安定します。特に2,3ターン目に唱える予定のカードは赤緑で固めたほうが無難です。
また土地を5種類揃える関係上、少なくとも5マナ、そしてそれ以上にマナが伸びることになるのでビッグマナのような攻勢にもなります。

ではいつも通り、リミテッドの基本はコモンなので、赤緑に入るコモンを全て見て行きましょう。明らかに入らないものは初めから省いてあります。

※バウンスランドとの相性から版図カードを使うことを途中で諦めました。

特に注目すべきカードは赤字になっています。
☆コモンクリーチャー
1マナ
《ゴブリンの投火師/Goblin Fireslinger》《シミックの信徒/Simic Initiate》《ツカタンのサリッド/Tukatongue Thallid》《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》

入れたくなるカードがありません。1マナ域は1枚も入れなくていいでしょう。

2マナ
《魂光りの炎族/Soulbright Flamekin》《ヴィーアシーノの殺戮士/Viashino Slaughtermaster》《水辺の蜘蛛/Aquastrand Spider》《ナーリッドの群れ/Gnarlid Pack》《巣の侵略者/Nest Invader》《突風掬い/Gust-Skimmer》《ルーンの苦役者/Runed Servitor》

注目すべきは《ヴィーアシーノの殺戮士/Viashino Slaughtermaster》です。こいつの起動型能力はこのデッキのためにあるようなものです。序盤は2/1相当、中盤以降は4/2相当になる良いクリーチャーです。
このデッキでは《巣の侵略者/Nest Invader》の落とし子トークンを、チャンプブロックによる時間稼ぎや瞬間的なマナ加速に利用できます。《巣の侵略者/Nest Invader》は基本的にカードパワーが高いカードですし、もちろんこのデッキでも有用です。
マナが伸びやすいのでその意味では《ナーリッドの群れ/Gnarlid Pack》も有効活用できます。
最終的に青マナが出るようになるので《突風掬い/Gust-Skimmer》も序盤の相打ちと終盤のクロックとして利用できます。
2マナ域は今上げた4種類ならどれでも良いと思いますし、そもそもこのデッキの最高の2マナアクションは《不屈の自然/Rampant Growth》《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》によるランパンなので、2マナのクリーチャーをそこまで頑張って拾う必要はなさそうです。
あぶれて後半に流れてきたものを2,3枚拾っておけば十分でしょう。
特別に、エルドラージを組み込むヴァージョンでは《魂光りの炎族/Soulbright Flamekin》が良いマナ加速になります。

3マナ
《内炎の点火者/Inner-Flame Igniter》《血のオーガ/Blood Ogre》《竜魂の騎士/Dragonsoul Knight》《マトカの暴動者/Matca Rioters》《野生の末裔/Scion of the Wild》《合金のマイア/Alloy Myr》《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater》《陰極器/Cathodion》《鎌切り/Sickleslicer》

この中では《マトカの暴動者/Matca Rioters》が最重要で、このアーキタイプの核となるクリーチャーです。3マナのクリーチャーはこれだけ集めたいくらい。3マナで最終的に5/5まで大きくなるサイズは圧巻。ゲーム全体を通して地上戦の主力になります。1色タッチした3色デッキが3マナ3/3としてピックしてくる危険性はありますが基本的には他のデッキでは使えないカードなので、枚数の確保もしやすいのが嬉しいですね。
バウンスランドとの相性から「版図」カードの存在が抹消されました。こいつは3マナ1/1です。
となると《マトカの暴動者/Matca Rioters》以外で戦線を支える必要があるので、このデッキでも《陰極器/Cathodion》は貴重なクリーチャーになります。《陰極器/Cathodion》は世界に何枚あっても足りませんね!
《竜魂の騎士/Dragonsoul Knight》は《マトカの暴動者/Matca Rioters》に比べるとかなり優先度は落ちます。能力を起動しないときのスペックが3マナのクリーチャーとしてギリギリのラインで、しかも起動が5マナと重め、初期タフネスが2なので対戦相手に赤1マナ構えられているだけで起動しにくくなるマイナスポイントです。ゲームが長引いた後半はフィニッシャーになりうるので1枚位は入っていても良いかもしれません。あくまでその程度。あまり期待しないこと。
《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater》はひとまず3ターン目に出してファイレクシアマナで起動して、いずれ白マナが場に出たときにマナを払って起動し始めれば良いので使いやすいです。
《合金のマイア/Alloy Myr》は版図の役には立たないことに注意です。版図少なめ烈日多めの赤緑になったら採用を考えます。版図はもうこの世界にはなくなったので烈日のサポートになる合金マイアは強いカードです。


4マナ
《血まみれ角のミノタウルス/Gorehorn Minotaurs》《コジレックの捕食者/Kozilek’s Predator》《種のばら撒き/Scatter the Seeds》《カヴーの上等王/Kavu Primarch》 《錆びた秘宝/Rusted Relic》

デッキが重くなりがちなので少しでもマナを出す意味で《コジレックの捕食者/Kozilek’s Predator》は役に立ちます。
《血まみれ角のミノタウルス/Gorehorn Minotaurs》は赤ダブルが出せない危険性を孕んでいるのでこのデッキには余り向いていないカードになります。
マナサポートにアーティファクトが多くなってきたら《錆びた秘宝/Rusted Relic》考慮します。

5マナ
《空に届くマンタ/Skyreach Manta》

このデッキの中核となるクリーチャーです。中盤から終盤にかけて制圧力を発揮していけます。
場合によって3/3から出して行けます。5/5飛行で出せればモダマスと言えどコモンのスペックではないです。このカードも純正2色では拾いにくいので、ピックしやすいのが凄く嬉しいです。3枚くらいまで取って良さそう。他にアンコモン等で5マナが無いなら4枚目も考えられます。

8マナ
《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》

このデッキは単に重いフィニッシャーとしてエルドラージも視野に入ります。《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》をデッキに入れる余裕が無いので純粋なエルドラージデッキにするのは少し難しいですが、落とし子を上手く使ってプレイすることで土地を8枚並べなくても良くなります。
リミテッドにおいて「7マナはギリギリ出る」「8マナは普通はプレイできない」と7と8には大きな壁があります。
《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》を使う場合は落とし子を出すカードを多めにピックし、土地8枚は並ばないものと考えて序盤に落とし子を無駄に消費(3ターン目に4マナをプレイするためだけに使う等)しないようにしましょう。
前述の《魂光りの炎族/Soulbright Flamekin》でマナ加速することも出来ます。

☆コモンスペル
除去
《噴出の稲妻/Burst Lightning》《はらわた撃ち/Gut Shot》《部族の炎/Tribal Flames》《焦熱の落下/Fiery Fall》《炎の覆い/Wrap in Flames》《垂直落下/Plummet》

《噴出の稲妻/Burst Lightning》は相変わらず最強クラスの除去です。
このデッキでは《部族の炎/Tribal Flames》が2マナ2点火力以上のものになります。ただ他のデッキも2点火力で満足してピックしてしまうのでたくさん集めるのは難しいかもしれません。
ちなみに《噴出の稲妻/Burst Lightning》と《部族の炎/Tribal Flames》が同じパックにあったとしたら僕なら《噴出の稲妻/Burst Lightning》を取ります。やはり1マナインスタントという点が偉大でコンバットトリックとしても使えるのがデカイですね。必要とあらば4点でも打てるのでその点でも引けを取りません。
《焦熱の落下/Fiery Fall》は各モード個別で見るとやや弱めな性能ですが、2つが組み合わさることで、この手のデッキで起こりがちな「終盤にマナサポートをトップするという事故」を回避できるので優秀です。純正2色を組むプレイヤーには余り魅力的でないのでゆっくり回収できます。

戦闘関連
《粗暴な力/Brute Force》《ヴェリズ・ヴェルの刃/Blades of Velis Vel》《ゴブリンの戦化粧/Goblin War Paint》《生育/Thrive》《巨森の蔦/Vines of Vastwood》《銅の甲殻/Copper Carapace》《帆凧/Kitesail》《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》

ここには特にシナジーをするカードはありません。単純なカードパワーで《粗暴な力/Brute Force》《巨森の蔦/Vines of Vastwood》《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》はもちろんこのデッキでも強力です。

その他
《粉々/Smash to Smithereens》《自然との融和/Commune with Nature》《不屈の自然/Rampant Growth》《隔離する活力/Sundering Vitae》《森の報奨/Sylvan Bounty》《太陽の宝球/Sphere of the Suns》《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》《進化する未開地/Evolving Wilds》

《進化する未開地/Evolving Wilds》はこのデッキ最強カードです。取れるだけ取りましょう。赤緑5色をやることが確定している状況で僕ならば、コモンの中で《噴出の稲妻/Burst Lightning》の次に優先します。
《不屈の自然/Rampant Growth》《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》は殆ど同じです。あまり取り過ぎてもダブつくので両方合わせて2,3枚がベストでしょう。
《太陽の宝球/Sphere of the Suns》は回数制限はあるものの烈日を稼いでくれます。

と、ここでマナバランスを計算していたら重要な事に気が付きます。
旧ラヴニカ産のバウンスランド(お帰りランドとも)をセットすると、基本土地を出し続け場合と比べて版図のサイズが2下がります。もし2ターン目にバウンスランドをセットしたりすると《マトカの暴動者/Matca Rioters》は3ターン目1/1→4ターン目2/2→5ターン目3/3と推移します。なんだこれはあまりにも弱すぎる!
バウンスランドを使わないか、《マトカの暴動者/Matca Rioters》を使わないか、どちらかを選ぶ必要があるということです。5色でバウンスランドを使わないということが有り得るでしょうか。
つまり……「ばいばい、《マトカの暴動者/Matca Rioters》」ということですね。
《部族の炎/Tribal Flames》も普通のデッキと同じくらいの2マナ2点火力になります。

従って赤緑5色(版図しない)デッキのコモンのみの理想型はこんな感じです。
クリーチャー
1マナ
無し
2マナ
《ヴィーアシーノの殺戮士/Viashino Slaughtermaster》《巣の侵略者/Nest Invader》
3マナ
《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater》《陰極器/Cathodion》《合金のマイア/Alloy Myr》
4マナ
《コジレックの捕食者/Kozilek’s Predator》
5マナ
《空に届くマンタ/Skyreach Manta》
スペル
《噴出の稲妻/Burst Lightning》《粗暴な力/Brute Force》《巨森の蔦/Vines of Vastwood》《不屈の自然/Rampant Growth》《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》《焦熱の落下/Fiery Fall》《太陽の宝球/Sphere of the Suns》
土地
島、平地、沼各1枚ずつ、《進化する未開地/Evolving Wilds》

リミテッドの基本である3マナ域のクリーチャーが、他のデッキにも人気であろう《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater》《陰極器/Cathodion》という無色ツートップで占められているのがなんとも不安定に見えます。
《合金のマイア/Alloy Myr》はピックしやすそうですが、こいつは盤面に影響を与えません。
《竜魂の騎士/Dragonsoul Knight》程度のスペックのクリーチャーで埋めていく事になります。
できればランパンで3マナ域は飛ばして4マナ域に進んでしまいましょう。
主力は何と言っても《空に届くマンタ/Skyreach Manta》です。こいつをでかくするためにこのデッキは存在します。
さて、問題なのは何と言ってもマナバランスですが、基本土地の島、平地、沼は事故を防ぐために2枚以上入れたくないです。サーチで持ってくるために各1枚ずつ。《不屈の自然/Rampant Growth》《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》《太陽の宝球/Sphere of the Suns》で合計3枚、《進化する未開地/Evolving Wilds》を2枚、《合金のマイア/Alloy Myr》を1枚、《焦熱の落下/Fiery Fall》を2枚、片側赤緑絡みのバウンスランド2枚、くらいあれば足りると思われます。

ではアンコモンを見ていきます。ひとまずはデッキに入りそうな赤緑のものだけ。
☆アンコモンクリーチャー

1マナ
無し
2マナ
《セレズニアのギルド魔道士/Selesnya Guildmage》《迫撃鞘/Mortarpod》
3マナ
無し
4マナ
《世界心のフェニックス/Worldheart Phoenix》《血まなこの練習生/Bloodshot Trainee》《藻のガリアル/Algae Gharial》《細胞質の根の血族/Cytoplast Root-Kin》《カープルーザンの徘徊者/Karplusan Strider》《刻まれた巫女/Etched Oracle》
5マナ
《獣性の脅威/Bestial Menace》
6マナ
《恨み唸り/Spitebellows》
7マナ
《ペラッカのワーム/Pelakka Wurm》

《刻まれた巫女/Etched Oracle》と《世界心のフェニックス/Worldheart Phoenix》はこのデッキこそでのカードで、他人のパックから出た場合でも基本的には無事に自分の手元まで回ってくるのでありがたく頂いて、主力として活躍してもらいましょう。
どのカードもアンコモンだけあってカードパワーが高いですが、特にお勧めなのは《ペラッカのワーム/Pelakka Wurm》です。このデッキはマナが伸びるので、伸ばしたマナの受け皿としてこれ以上適切なアンコモン以下のカードは存在しません。赤緑5色が確定している段階ではアンコモン以下では《大竜巻/Savage Twister》の次に優先して取るカードだと僕は思います。既に1枚持っていても悩んだあと取ります。
《セレズニアのギルド魔道士/Selesnya Guildmage》は最初の緑緑が少し出しにくそうですが、見て取らないということはそう無いでしょう。

☆アンコモンスペル
《稲妻/Lightning Bolt》《変異原性の成長/Mutagenic Growth》《焼却/Combust》 《テゼレットの計略/Tezzeret’s Gambit》《四肢切断/Dismember》《ダークスティールの斧/Darksteel Axe》《転倒の磁石/Tumble Magnet》《大竜巻/Savage Twister》《復讐に燃えた再誕/Vengeful Rebirth》

どれもアンコモンなりに強力です。
《大竜巻/Savage Twister》はマナを揃えるビッグマナ戦略のこのデッキにぴったりなカードで喉から手が出るほど欲しいです。アンコモン以下で最優先です。
ビッグマナはマナを伸ばした後の息切れを防ぎたいので《復讐に燃えた再誕/Vengeful Rebirth》のようなカードで盤面を維持しつつ手札を補充するのは良いことです。

赤緑のカードをずっと見てきましたが、5色なのでタッチも容易にできます。
大体の目安としては「5ターン目以降に唱えても嬉しくて、赤緑に1シンボル足すだけでプレイできるもの」を基準にピックすると良いと思います。青白黒のシングルシンボルのカードや《破壊の宴/Wrecking Ball》のような黒一つ足せばプレイできるカードです。唱えにくいのは《不眠の晒し台/Pillory of the Sleepless》のようなカードで、これは実質タッチダブルシンボル(白も黒もタッチカラーのため)のようになるので控えたほうが無難です。
運よく流れてきた不当に安い強力カードをどんどん吸収していきましょう。それが5色の強みです。
ちなみに一番のおすすめは《熟考漂い/Mulldrifter》です。リミテッドのこのデッキのためにだけに収録されたような《復讐に燃えた再誕/Vengeful Rebirth》の2倍位強そうな感じがします。

アンコモンも含めた理想型です
クリーチャー
1マナ
無し
2マナ
《ヴィーアシーノの殺戮士/Viashino Slaughtermaster》《巣の侵略者/Nest Invader》
3マナ
《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater》《陰極器/Cathodion》《合金のマイア/Alloy Myr》
4マナ
《コジレックの捕食者/Kozilek’s Predator》《世界心のフェニックス/Worldheart Phoenix》《刻まれた巫女/Etched Oracle》
5マナ
《空に届くマンタ/Skyreach Manta》《熟考漂い/Mulldrifter》
6マナ
無し
7マナ
《ペラッカのワーム/Pelakka Wurm》
スペル
《噴出の稲妻/Burst Lightning》《粗暴な力/Brute Force》《巨森の蔦/Vines of Vastwood》《不屈の自然/Rampant Growth》《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》《焦熱の落下/Fiery Fall》《太陽の宝球/Sphere of the Suns》《大竜巻/Savage Twister》《復讐に燃えた再誕/Vengeful Rebirth》
土地構成例
未開地2枚、片側赤緑のバウンスランド2枚、島沼平地各1、山と森で10枚、の合計15枚(+ランパン系3枚マイア1枚土地サイクリング2枚)


~全体のまとめ~
デッキとしてはビッグマナのように組むことになります。《マトカの暴動者/Matca Rioters》が戦力外通告されたおかげで序盤がもろくなっています。マナ加速して早めに上のマナ域に移行しましょう。
キーカードは《空に届くマンタ/Skyreach Manta》です。5マナ5/5飛行で蹂躙。
どうしても《マトカの暴動者/Matca Rioters》が使いたい場合はバウンスランドを使わないことです。もしくは逆にバウンスランドが1枚も取れなかった場合、《マトカの暴動者/Matca Rioters》が使えます。そのときは全力で《進化する未開地/Evolving Wilds》《不屈の自然/Rampant Growth》《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》を集めましょう。マナベースにバウンスランドが使えないこと以外は同じようにデッキを組むことができます。

追記:《魂光りの炎族/Soulbright Flamekin》から《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》を出せることに後の記事を書いているときに気が付いたので、記述を追加
3回目は青黒増殖です。1回目の記事に経緯とかが書いてあるので、そちらも合わせて読んで下さい。
青の移植と黒の狂喜と-1/-1カウンター、アーティファクトの蓄積カウンターを増殖していきます。
パッとリストを見た感じでは、増殖単体ではデッキ1つ分を作るほどパーツが無いようにみえるので、他にアーティファクトギミックも組み合わせる必要がありそうです。

(最終的に増殖要素は殆ど抜けてしまいました。ここから途中までの文章はそれに至る経緯として読んで下さい)

ではいつも通りコモンから見て行きましょう。
青黒で使える全てのカードをリストにしてあります。明らかに使えないものは予め省いてあります。

特に注意すべきカードは赤字になっています。
☆コモンクリーチャー
1マナ
《病に倒れたルサルカ/Plagued Rusalka(CNS)》《吸血鬼の裂断者/Vampire Lacerator》《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》

《薄暮狩りのコウモリ/Duskhunter Bat》を使うつもりなら《吸血鬼の裂断者/Vampire Lacerator》は重要な1マナ域になるでしょう。僕の予想ではそのパターンは劣化赤黒になりそうなので、積極的に目指す必要はないと思います。流れでやることにはなるかもしれません。
《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》はアーティファクトと言えどあんまり使いたくないです。

2マナ
《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》《薄暮狩りのコウモリ/Duskhunter Bat》《Rayne, Academy Chancellor》《鎌の切り裂き魔/Sickle Ripper》《突風掬い/Gust-Skimmer》《ルーンの苦役者/Runed Servitor》

《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》は増殖のシナジーに最も依存したカードです。ただの1/1飛行のスペックはデッキに入るレベルではないので、如何に増殖出来るかがこのカードの価値を決めます。アンコモン以下で複数回増殖できるのもこのカードだけなので、上手く増殖できればどんどんアドバンテージを稼ぐことが出来ます。
カウンターを扱う青黒のコモンの中で扱いやすい部類に入るのが《鎌の切り裂き魔/Sickle Ripper》です。
増殖をしなくても2マナのクリーチャーとして十分な仕事をするのが偉いですね。万が一2点で倒しきれない戦闘になった時に、増殖でトドメをさせるのでシナジーをしている気にさせますが、最初の段階で損しているのでそこまで得をしているわけでもないのです。損をしなかったことになるだけです。どんなに増殖を頑張っても、タルキール龍紀伝の2/1接死に追いつくだけ、と言えば分かりやすいでしょうか。
注目したいのが《突風掬い/Gust-Skimmer》です。マナがかかるとはいえ、中盤終盤に空から殴れるのは偉大で、さらにアーティファクトカウントを稼いでくれます。《ルーンの苦役者/Runed Servitor》も同じアーティファクトカウントですが《突風掬い/Gust-Skimmer》には一歩劣ります。
《薄暮狩りのコウモリ/Duskhunter Bat》は2ターン目に狂喜で出したいところなので、1マナが少ないとイマイチ使いにくくなります。《吸血鬼の裂断者/Vampire Lacerator》が多い場合は一考の価値があります。

3マナ
《雲の精霊/Cloud Elemental》《ヴィグの移植術師/Vigean Graftmage》《幽霊の変わり身/Ghostly Changeling》《合金のマイア/Alloy Myr》《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater》《陰極器/Cathodion(USG)》《鎌切り/Sickleslicer》

《雲の精霊/Cloud Elemental》は3マナ2/3飛行がただ強いので、シナジー関係なしに入ります。
3マナ域を並べて見ると唯一カウンターを使うカードである《ヴィグの移植術師/Vigean Graftmage》が使いたくないスペックのカードなので、青黒で増殖は結構難しいのかもしれません。2ターン目に《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》を出していた時だけは直ぐに3/3になるのでプレイアブルかな、と思います。
《陰極器/Cathodion》や《鎌切り/Sickleslicer》はアーティファクトシナジーとして申し分のない強さです。
このデッキの《鎌切り/Sickleslicer》は、序盤は相手のタフネス2以下のクリーチャーと相打ちする除去として働き、アーティファクトカウントを残しつつ、終盤に飛行クリーチャーに装備させてキルターンを早めるという仕事をします。
《合金のマイア/Alloy Myr》はマナとしてカウントしつつアーティファクトカウントを稼げます。アーティファクトカウントはこのような戦闘によって消耗しないもので稼ぐと安定しやすいでしょう。《合金のマイア/Alloy Myr》によって3色目のタッチも視野に入ります。

4マナ
《フェアリーの機械論者/Faerie Mechanist》《錆びた秘宝/Rusted Relic》

《錆びた秘宝/Rusted Relic》がこのデッキの主力です。本体もアーティファクトなのであと2つアーティファクトを追加するだけで5/5になれるこのカードは、線の細い青黒にとって攻防にわたって活躍します。このカードは青白と奪い合うことになるので、早めに取る必要があります。見たら取るくらいのつもりでピックすれば間違いないでしょう。自身同士もシナジーするので多すぎて困ることもありません。多ければ多いほどよいです。
《フェアリーの機械論者/Faerie Mechanist》は確実にアーティファクトが見つかるなら強いですが、青黒ではそこまで多くならないのでプレイに値しないカードだと思われます。

5マナ
《ヘリウム噴射獣/Helium Squirter》《戦慄の徒食者/Dread Drone》《小走りの死神/Scuttling Death》

《ヘリウム噴射獣/Helium Squirter》はプレイアブルな移植持ちのカードで、普通に5マナ3/3飛行のように扱っても及第点で、移植による増殖シナジーを持ちます。
《小走りの死神/Scuttling Death》は《幽霊の変わり身/Ghostly Changeling》と《名も無き転置/Nameless Inversion》を回収できます。この2枚が多く入っているなら、4/2で相打ちしてアドバンテージを稼げるカードになります。このカードを使うために無理して《幽霊の変わり身/Ghostly Changeling》を多めに取るほどではなく、メインは《名も無き転置/Nameless Inversion》の回収なので、《名も無き転置/Nameless Inversion》が取れなければサイドに落としておきましょう。

6マナ
《霊気撃ち/AEthersnipe》《厳粛な空護り/Somber Hoverguard》

どちらもそこそこ強いですね。
《霊気撃ち/AEthersnipe》は重めのコントロールに最適な攻守を入れ替える為のカード。
《厳粛な空護り/Somber Hoverguard》は4マナくらいでプレイできれば十分な強さです。

☆コモンスペル
打ち消し
《マナ漏出/Mana Leak》《冷静な反論/Stoic Rebuttal》

どちらもとても強力な打ち消しです。青黒はクリーチャーがそこまで強力ではないので、相手の脅威はこのような打ち消しや除去で対処することになります。

除去
《睡眠発作/Narcolepsy》《骨の粉砕/Bone Splinters》《不気味な苦悩/Grim Affliction》《感染の賦活/Instill Infection》《名も無き転置/Nameless Inversion》《減縮/Shrivel》《はらわた撃ち/Gut Shot》

《睡眠発作/Narcolepsy》は単純に強力な擬似確定除去。
《不気味な苦悩/Grim Affliction》《感染の賦活/Instill Infection》は増殖シナジーを推すカード。
《名も無き転置/Nameless Inversion》は前述の《小走りの死神/Scuttling Death》とのシナジー。普通に使っても普通に強いので、あればあるだけ嬉しいです。

戦闘関連
《撤廃/Repeal》《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》《着実な進歩/Steady Progress》《ヴェリズ・ヴェルの翼/Wings of Velis Vel》《銅の甲殻/Copper Carapace》《帆凧/Kitesail》《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》

《着実な進歩/Steady Progress》はクリーチャーのカウンターを弄るのが主だと思うのでこのカテゴリーにしました。このカードは増殖しかしないので、このカードの評価は増殖できるか否かにかかっています。《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》と似ていますね。
《撤廃/Repeal》《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》はこれまでに印刷されたバウンスの中でも強力な2枚なので積極的に取っていけます。
このデッキは《帆凧/Kitesail》よりも《銅の甲殻/Copper Carapace》派。《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》の攻撃を継続させるのに一役買います。

その他
《時間の把握/Telling Time》《物読み/Thoughtcast》《死の否定/Death Denied》《血の署名/Sign in Blood》《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》《太陽の宝球/Sphere of the Suns》《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》

増殖して嬉しい蓄積カウンターの乗るコモンのアーティファクトは《太陽の宝球/Sphere of the Suns》しかないようです。増殖する《太陽の宝球/Sphere of the Suns》自体はそこそこ強いのですが、それ以外にも増殖に関係するアーティファクトが欲しかったところです。
《太陽の宝球/Sphere of the Suns》はマナ加速、色マナサポート、アーティファクトカウントの3つの役を果たします。前述の合金のマイアと合わせて多色化を視野にいれることが出来ます。
長期戦を視野にいれる場合、《物読み/Thoughtcast》《血の署名/Sign in Blood》によるドローで引きましすると良いでしょう。

さて、コモンを全部見ましたが、難しいですね。思ったよりも増殖シナジーが弱かったです。
この環境で一番強い増殖は、自分のクリーチャーの上に乗ったカウンターをいくつか同時に増やす動きなのですが、青黒は緑青や赤黒に比べて自分のクリーチャーの上に+1/+1カウンターを乗せる能力が低い気がします。
緑青や赤黒の方が増殖を上手く使えるのでは……と最初の前提が崩れてしまいました。

それでは青黒の強みは何か?と考えると、打ち消しは最高級だし、黒の除去は優秀です。
どうやら青黒はクリーチャーで無理にシナジーを組むよりも、クリーチャー少なめのコントロール風に組むのが強いのかもしれません。
そこで、青黒はアーティファクト・コントロールとしてデッキを考えてみます。

クリーチャー
1マナ
無し
2マナ
《鎌の切り裂き魔/Sickle Ripper》《突風掬い/Gust-Skimmer》《ルーンの苦役者/Runed Servitor》
3マナ
《雲の精霊/Cloud Elemental》《陰極器/Cathodion》《鎌切り/Sickleslicer》《合金のマイア/Alloy Myr》
4マナ
《錆びた秘宝/Rusted Relic》《厳粛な空護り/Somber Hoverguard》
5マナ
《ヘリウム噴射獣/Helium Squirter》
6マナ
《霊気撃ち/AEthersnipe》

スペル
《マナ漏出/Mana Leak》《冷静な反論/Stoic Rebuttal》《睡眠発作/Narcolepsy》《不気味な苦悩/Grim Affliction》《感染の賦活/Instill Infection》《名も無き転置/Nameless Inversion》《撤廃/Repeal》《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》《物読み/Thoughtcast》《血の署名/Sign in Blood》《太陽の宝球/Sphere of the Suns》

キーカードは《錆びた秘宝/Rusted Relic》です。このカードがきちんとクリーチャー化するか否かで盤面の手堅さが大きく変わります。
デッキは、
・《錆びた秘宝/Rusted Relic》とそれをクリーチャー化する為のアーティファクト達
・フィニッシャーとなる数枚の飛行クリーチャー
・周りを固める青と黒のスペル
という3要素で出来ています。
青と黒のスペルが強く、スペルが多めのデッキになるので、デッキ内のパーマネントはなるべくアーティファクトに。非アーティファクトのクリーチャーは厳選された飛行クリーチャー極一部に絞る必要があります。
注意点としては、普通に「アグロ」に組もうとすると劣化青白アーティファクトになってしまうということです。
青黒は「コントロール」のアプローチでアーティファクトを利用します。
青白と比べて青黒は《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol》と《宮廷のホムンクルス/Court Homunculus》分アーティファクトを稼ぎにくいので、そこを《太陽の宝球/Sphere of the Suns》と《合金のマイア/Alloy Myr》でカバーします。
つまり、多色化が青白との差別化の鍵です。元来コントロールと多色化は相性がよく、試合が長引くほどマナ基盤が充実していくのでタッチカラーのカードをプレイしやすくなります。また、青白にはない黒の除去が長期戦を後押しします。
一口に多色化と言っても様々な程度がありますが、青黒の場合は青黒タッチ1色のシングルシンボルまでくらいに留めておくが良いと思います。

ではどう多色化するか。
リミテッドの多色コントロールにというものは、流れてきた強力カードをなるべく自分で使うというピック方針なので、その場その場での流れに寄ることが大きく、予め「こう進もう」と決めて行くものではないのですが、今回はタッチ赤バージョンを推すことにします。
理由は赤には青黒に赤シングルシンボルを足してプレイでき、且つコントロールに向いているカードが多いからです。つまり、赤の除去をタッチするということですね。

今回はいつもの様にアンコモンの全リストを見ることはしません。
代わりに赤タッチをすることで使えるようになる、タッチしてでも使いたいカードを見ていこうと思います。

コモン
《噴出の稲妻/Burst Lightning》《粉々/Smash to Smithereens》《部族の炎/Tribal Flames》
アンコモン
《稲妻/Lightning Bolt》《電解/Electrolyze》《焼却/Combust》《破壊の宴/Wrecking Ball》
レア
《苦悩火/Banefire》
神話レア
《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》

シングルシンボルで使える優良カードが揃っています。
《粉々/Smash to Smithereens》と《焼却/Combust》はサイドボード用のカードですが、使える相手には追加の除去としてとても強力です。
《電解/Electrolyze》《破壊の宴/Wrecking Ball》はアンコモンですが色拘束がきついので、少し遅い順目でも流れて来やすいかもしれません。そこを青黒の自分が掠め取っていくのは非常に快感です。
《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》はダブルシンボルじゃないか、という皆さん。その通りです。ですがこいつは入れましょう。赤をシングルシンボルでタッチするつもりでピックしていたとしても、こいつを見たらひとまずピック。このデッキはアーティファクトの色マナサポートがただの色マナサポートに終わらないので、《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》のために更に少し多めの《合金のマイア/Alloy Myr》を入れたとしてもバチは当たらないはずです。

~全体のまとめ~
結論としては、青黒は青黒t赤アーティファクト・コントロールになるのでしょうか。
この記事はとても難産でした。青黒は最初に思ったよりも増殖シナジーが弱かったのです。
そんな中から青黒の生きる道を探し出す作業が大変でした。
特にクリーチャーが弱いです。なんとしても《錆びた秘宝/Rusted Relic》をクリーチャー化したいところ。
その代わりスペルは強いので、適切なスペルを適切なタイミングで唱えられれば見た目よりは強くなると思います。そういう意味では上級者向けです。

もし強力なスペルを山ほど取れた場合は、アーティファクトを並べる余裕がなくなると思うので、アーティファクトシナジーを抜いた、スペルと単体で使えるクリーチャーのみという純粋なデッキも組めるかもしれません。
他には、《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》を2枚位取れた場合は青黒増殖エルドラージなんてデッキも考えられます。
極稀に《吸血鬼の裂断者/Vampire Lacerator》《薄暮狩りのコウモリ/Duskhunter Bat》《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》《ヴィグの移植術師/Vigean Graftmage》なんていう増殖アグロも組めるかもしれません。
結論青黒はいろいろな選択肢があります。「絶対にこれ!」という明白なものが無いからですね。その中での僕のオススメとして青黒タッチ赤アーティファクトコントロールを紹介しました。

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